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by toyamanoie31013
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投資の心理学

今回の金利上昇によって、また、今後数年は金利上昇傾向が続くと予想されることから、金融商品に対する関心度が高まっていくと思う。

昨年はライブドアに始まり、村上ファンドの問題なので個人投資家のマインドが大きく冷え込んでしまったが、ここにきてマーケットも好調で、徐々に個人投資家が戻ってきている雰囲気を感じる。また、今年のテーマである団塊の世代がどう動くかが、興味深いところだ。

日銀総裁が週末行った講演の模様が日経新聞に掲載されていた。

日銀の福井俊彦総裁は25日、都内で開いた「イエコノミー・シンポジウム」(日本経済新聞社主催)で講演し「家計は労働力を提供するとともに資金の出し手でもある。家計の金融資産のより有効な活用への期待が高まっている」と語った。家計が抱える約1500兆円の金融資産が投資に回って経済を活性化すれば「経済成長率が高まることも十分ありうる」と指摘。家計資産を生かし、日本経済の活力を増す必要性を強調した。

 福井総裁は「日本経済が再生を果たした現在、将来に夢を持ち、前に進める機会は着実に増加している」と指摘。そのうえで「人生にはつきものであるリスクを認識し、それにうまく対処しながら生活を経営していくことが要求される」と述べ、個人もある程度のリスクを取って積極的な資産運用をする必要があるとの考えを示した。


日銀総裁が投資を推奨するような発言に対し、批判的なコメントがあるようであるが、それは予想されたことで、その点について、どうこういうつもりはない。

ただ、投資経験の無い人が、電車に乗り遅れまいとして、いきなりマーケットに入っていることは避けなくてはいけない。投資には、知識・テックニックが要求され、その前提を持たないと投資で成功することはない。つまり損をしてしまう。

投資は、買うときは心理的にはフラットな状態で入っていくが、売るときは、価格による影響で心がフラットな状態にはない。買ったものに対して価格が高くなっていると、例えば、「もっと上がるからいま売るのは待とう」、と思ったり、反対に「よしよし、利益がでるから売ってしまおう」などと考える。下げれば、「きっと元の価格までもどるから、それまで待とう」などと、心理的な思いが交錯し、冷静な判断がしにくくなる。これが、普通の人の気持ちであり、当たり前のことなのだ。そして、それを分析した行動心理学は、ノーベル賞を受賞している。

しかし、マーケットでは、普通の心理で売買をしている限りは成功できない。極端なことを言えば、あたりまえに感じることや、思っていることに逆らって行動しないと損をする。

そして、こればかりは頭で理解していても、万人が正しい行動を取れるというわけではないから難しいのである。つまり、向き不向きの問題なのだ。

だから、「すべての人に株式投資を!」なんてことはありえないのである。
by toyamanoie31013 | 2007-02-28 01:29 | 金融